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「ヴェイガンギア」に見るAGE設定の混乱[ガンダムAGE]

最終話で姿を現したイゼルカントの切り札。その出自

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イメージ 1

 劇中、公式サイト、小説版、いずれも特に出自が語られていなかった(はず)最終兵器。
 ガンダム3機に対し単機で互角以上に渡り合った。

■ムック本にて公開
 先ごろ発売された「ガンダムAGE メカニック&ワールド」にて設定公開。
 その正体は、約200年前、ヴェイガンの前身である火星移民が作り上げたモビルスーツであった。
 ヴェイガンの技術体系の祖にあたる。

 他の機体のように「200年前の技術の断片から再現された」のではなく「200年前の機体」そのもの。
 本戦争は、約200年前の技術(EXA-DB)から大きく技術後退していた為
 強大な戦闘能力を発揮した。

 ……っておかしくないでしょうか? というのが今回のお話。

■ヴェイガンの技術
 火星移民失敗
   ↓
 同じ頃に地球では大規模な戦争が長期間続き、戦争技術が極限まで発展。
   ↓
 地球圏の戦争が終結。兵器と技術を破棄する「銀の杯条約」が発効され平和が訪れる。
 同時期、技術は「EXA-DB」として密かに封印される。
   ↓
 フリット編開始の約30年前、火星人イゼルカントがEXA-DBの断片を入手。
 これを元に技術を発展させた為、技術後退していた地球よりも遥かに優れた兵器を手にする事となる。
※主に第37-9話辺りで解説。

■非整合
 ……今回のムック本を取り入れると、火星移民時代に既にEXA-DB級の技術を持っていた事になりますし
 そんな強大なXラウンダー専用機を最初から持っていながら
 ずっと温存していたという事にもなります。

 火星移民からヴェイガン成立まで期間に、技術が大きく損なわれていた、という話にならないでしょうか。

 EXA-DBの欠片で軍隊を作り上げたイゼルカントも
 ガンダムの技術を取り入れたレギルスで「ようやく自分のXR能力に耐えられる機体が手に入った!」
 と歓喜したゼハートも、これじゃ立場がありません。

 ガンダムの技術より先に自前の機体を解析しろ、と。

■スタッフの連携の悪さ
 ちなみにこの設定は「アイデア段階で公式設定ではない」と銘打った同ムック座談会で公開され
 別ページの機体解説にて、それを踏襲して解説されました。

 同ムックでは「実はAGE世界のMSは、動力炉ではなく、プラズマを用いた蓄電器」という設定も語られ
 既存のプラモ解説書、小説版などとも矛盾を起こしたりもしています。
※小説版もちゃんと設定担当が監修。

 日野氏の話作りの能力ゆえ現場は混乱した
 とか言われますが、他の設定担当スタッフの方も大概なのではないでしょうか。と言うお話。

 既存の映像との擦り合わせ、他スタッフとの話し合いなどに難があったのではないかと素人考えしますし
 無論既存のガンダムもそれが完璧だったわけではありません。
 けれど、もう少しなんとか、と思ってしまいました。

■スタッフの頑張り
 ところで冒頭の画像のようなヴェイガンギアのシーンを幾つか見直しましたが
 作画は週間アニメとしてはホントに素晴らしいと思います。
 この流れは次回作でも続いて欲しいですよね。

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