ガンダムAGE-1G グランサ[ガンダムAGE]

　HG キットのレビューはこちらにて。

50余年を戦い抜いた「戦闘用MS」としてのAGE-1の最終形態

　似ているという人もいますが、AGE-3フォートレスとは形状も色も全く違うのも面白いですね。　
　サーベルは最終話での対ヴェイガンギア戦にて使用。

■ガンダムAGE-1 グランサ
　型式番号:AGE-1G。全高:18.0m、重量:93.1t。
　標準装備:シールドライフル、ビームサーベル、ミサイルランチャー、グラストロランチャー。
　実戦配備:A.G.164年。

　ガンダムAGE-1Fの強化改修機。
　幾たびかの改修、50年以上の実戦経験、稼動不能になるほどの大破を経て大規模な改修が実施された。
　攻防共に大幅に強化されたフルアーマータイプの機体である。

　AGEシステムは外された為、ウェアシステムは140年代の「AGE-1フラット」改修時点で凍結されたらしい。
　しかし、AGEシステムの為の高度な情報処理、通信能力は健在で
　艦隊指揮を行う旗機も兼任した。

■攻防一体
　火器を内装した追加装甲を全身に装備し、両腕にはドッズライフル内蔵シールドを装着。
　この「シールドライフル」は、盾・銃・剣として扱えるというだけでなく
　いずれの機能においても高い能力を発揮している。

　背部のグラストロランチャーは、A.G.140年代の対艦大型実弾兵器ゼフルドランチャーの発展型で
　大出力ビーム砲としてだけでなく、高機動ユニットとしても機能する。
　まさに攻防一体の強化改修形態であった。

　また、対MSに有効なミサイル、サーベルとライフルを兼用する機能にはAGE-2ダブルバレット
　シールドにもなりうる腕部固定火器を有していた点からはAGE-3フォートレス
　高出力かつ人型のまま高機動戦闘を行えたAGE-3ノーマル等
　複数の機体の面影を見ることも出来る。

　本体の近代化にあたっては、AGE-1の量産型を発展させた最新主力機「アデルMk-供廚留洞舛盡られ
　AGE-1を発端とする各種発展機の、統合機種とも呼ぶ事が出来るだろう。

濃紺の鎧をまとうテスト・モビルスーツ

　プランはフリットが呈示し、ディーバ艦内にて改修が行われた。
　そもそも、A.G.100年代に原設計されたAGE-1は、140年代の近代化改修によって一線に復帰したものの
　フリットが引退した160年代では再び連邦軍ロストロウラン預かりに戻され
　戦線から長く離れており、強化改修は必須であった。

　そのコンセプトは「AGE-1の機動力を殺さず、攻防両方を向上させた強化改修機」と謳われており
　一説にはAGE-3が設計ベースにあるされている。

■機動力と大出力
　ガンダムAGE-3は、大出力動力と新型火砲によって強大な火力を有すると共に
　ヴェイガンから得た技術によって「人型のまま大気圏内を飛行できる」高い機動力を有していた。
　これらのノウハウを、AGE-1ベースかつ「外付けで」再現するプラン
　それがグランサユニットであったという。

　AGE-1ノーマルの2倍にも達した重量を補う機動力、大出力武装をまかなえる出力
　それらを既存機の短期間改修で補う為の「外付け」プラン
　と言うわけだ。

　同説では、このプランは本来「AGE-3の機能をアデルに移植する」為の改修プランだったとされ
　開発難航していたものを転用し、AGE-1による実戦テストを行った
　と解説されている。

　仮にこれが真相として、AGE-3の模倣という意味合いをマイナスに取る向きもあるかもしれないが
　重装化による機動力低下を補い、かつ大火力を持たせるプランとしては
　有効であったこともまた間違いないのではないだろうか。

　ともあれルナ・ベース攻略戦の最中に完成したグランサは
　AGEシステムから生まれ、機動性とファンネルによる単独多面攻撃を得意としたAGE-FX
　マッドーナに改修され、近接戦特化型、かつ可変による高機動戦闘に優れたAGE-2ダークハウンドと並び
　重装甲、大火力を誇る同世代最強の一機に数えられている。

■平和の象徴へ
　最終的には、フリットは指揮に徹する際に装甲を排除。
　戦闘を目的としたグランサユニットは、これを以って役割を終えたとされる。

　また、この戦いから30余年を経て戦争が完全終結したA.G.200年の「ガンダム博物館」には
　AGEシステムの意匠が復活したAGE-1の姿を見る事ができたようだ。