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Channel: GNO2及びGNO3 連邦 情報部 こっそり日記
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『ヤング ブラック・ジャック 第6話』感想、“俺の患者だ!” 善意、なんと虚しくも清々しいものか!:ベトナムにて その3

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「人じゃない、医者だ」。燃える男の大脱出! inベトナム、苦く爽やかな完結編!

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 やはり救われなかった患者、助け合い生き延びたはずの「仲間」に、手酷くやられる無念!
 いえ、彼等は「無念」なんてこれっぽっちも思ってなかった
 だから結末が清々しかった!

 しかし、それが交差する事のない未来につながっている事を、二人はまだ知らない―――

対となる男たち
 また、最後まで黒男が知る事がなかった名は「ドクターキリコ」、原作キャラ。
 原作では、とある面で対比となる二人なのね。

 そんな彼が若い頃はこうだった、そう思うと月日の残酷も感じる結末。

一人の人間を殺すのに、20万発もの銃弾が浪費されたという…

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 遮蔽物の多さ、敵と市民の区別がつかず、ボブが車で使ってたような連射武器の発達などなど……。
 
俺達の患者だ
 辛くも助けた米兵スティーブは、錯乱し生きようとし、前後不覚で地雷を踏んで死亡してしまう。
 患者の死、軍医は、自身のあり方に疑問を持ちながらも
 なおも黒男と患者に挑む

 だが最後の部下の死と、軍医と黒男が「敵兵」を助けようとする姿に、ボブ隊長は錯乱してしまう。

 彼の要請した爆撃は村を焼き払ってしまったが
 なんとか黒男は、軍医、ヤブと共に患者を助け万感の思いで帰国の途につく。

 ヤブはベトナムで医師を続け、同じ空の下、軍医「ドクターキリコ」もまた患者に挑み続けるのだった

 次回、第7話「苦痛なき革命 その1」

黒男『まだ意識が混濁していて、錯乱状態にあるんだろう…!』

ボブ『スティーブ! ここは戦場じゃないッ!』

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 患者とあれば、村人も診てくれる軍医だったが…。

「生還者」無惨
 前回、前々回とあれほど手を尽くしたスティーブは、たった一発の「地雷」で呆気なく死んだ。
 錯乱し、生きる為にさ迷った末の死。

 黒男達だけじゃない、彼なりに生きようとした結果の死だった。

 生きて帰るんだ
 その言葉、予告で察せられた以上に呆気ない死。

 彼は、ボブにしてみればたった一人だけ救えた部下だったはずでした。

 だからこそ、今度はボブが錯乱する事に。

『そうだ…、ソーセージが喰いたいな…、ギッシリ肉の詰まった…!』

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 野戦生活から、旨いものが喰える「日常」に帰れる、帰ってやると決意した矢先の出来事
 分かってたけどあんまりだわ…。

ボブ『帰ったら…、ビールで乾杯だ…!』

ファン『スティーブは死んだのよ…、地雷を踏んで、死んだの!』

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 誰がかき集めたのか、ハッと我に返るボブの気持ちを思うとやるせない。
 敵が撒いた物だと、怒りに転じるボブ

 無論、アメリカ軍も大量に殺し、またオープニングの通りの「アレ」をやらかすのですが……。

 この怒り、誰かにぶつけなけりゃおさまるもんじゃない。

ファン『アイン!?』

『―――サイゴン(南ベトナム首都)に出るまで、同じ村にいました…』

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 彼女が村を出た後、彼はベトコンに参加。真逆の道を選んでしまった

俺にとっては
 そこに、折悪しくベトコンの青年、ファンを助けた事がバレ私刑を受けたアインが転がり込み
 殺せ、というボブと真っ二つに意見が割れる

 俺は医者だという黒男と軍医、必死に助けて欲しいと懇願するファン。

 ボブ、無念の恩知らず発言。
 どころか、ファン自身、こいつらのスパイだったのかと疑い出す

 そも、「この村が助けてくれた」事自体が、ヤブさんが必死に癒し続けた恩恵なのですが……

 ヤブさん、ホントに頑張り続けてたんですな…。

軍医『せっかく助けた俺の患者が、ああも簡単に死んじまうなんて…』

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 患者に向き合い続ける「軍医」、後の彼の信念はともかく、今はただただ患者を救う熱血医師。
 ですが、こうした苦い経験の積み重ねが―ー―

 文字通り、「ブラックジャック」への前日譚に。

ボブ『ふ、ふっふっふっふ……、軍の情報を聞き出そうとしたんだろう?』

『残念だったな、もう遅いぞ―――』

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 狂気、「恩人」である村をスパイの巣窟と断定、爆撃要請を出したボブは「遺骸」と姿を消す。
 前々回では、たくさんの仲間を守ろうとしていたボブ
 その仲間が遂に全滅した

 スティーブ…、アメリカ着いたら分厚いステーキ食おうな…? 腹いっぱい食わせてやるぞ…♪

 論理も倫理もなくした狂気
 現在、米軍がスゴい勢いで遠隔兵器を進めているのは、こうした戦訓からでもあるのでしょうか。

高柳『スゴい人たちだ…!』

軍医『人じゃない、医者だ』

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 一方、黒男達の手術は「跳弾」、体内に入った弾丸が骨などに当たり、あちこち損壊させた事で難問に
 銃で撃たれた場合、弾丸と傷口だけではなく
 体内の損壊こそ問題だと

 軍医、ブッ飛んだことを言ってのけますが、決して上からではない

 自分達は、そういう生物なんだと言いたいような台詞…!

軍医『失敗は許さない……、俺の、患者だからな?』

黒男『そんなヘマするか…、なんせ、俺の患者だからな?』

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 逃げようとしない三人に驚嘆する高柳、返した言葉が「人じゃない、医者だ」と!
 
これは俺達の患者だ!
 かくて、残り30分に迫った集落に残り、三人は決死の手術を敢行!
 黒男も助手でなく、もう一人の医者として施術

 俺は、未来の医学界を背負って立つ名医たちと、手術をしているのかもしれない…!

 凡人を自負するヤブさん
 しかし、ここで逃げなかった胆力は間違いなく超人だ!

 二人も負けず嫌いにもほどがあるぞ!

 俺の患者だ!

黒男『あと一針…! よし、これで―――――』

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 手術完了とほぼ同時に焼き払われる村、村人たちの生活そのものが一瞬で灰に……。
 そりゃ恨まれるワケですよ…。

 かくて西暦1968年、小さな村はアメリカの炎に包まれた。だが!

 だが、医者は死に絶えてはいなかった…!

高柳さん『まさか…! キャッホーーーーーーーーーーーイッ!』

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 帰路、「世話になったな」という黒男に、「まったくだよ」と返すヤブさん。逞しくなってた!

あばよ「お人よし」!
 こうして、消防士もビックリの大脱出劇を繰り広げた三人は、意外やあっさりと後日談に。
 ふと、「軍医」の名を聞いてなかったと気付く

 しかし、それが交差する事のない未来につながっている事を、二人はまだ知らない―――

 男の名はドクターキリコ
 後に、「ブラックジャック」と医術論で対立する名医。

 名乗りすらしなかった、束の間の出会いの話―――

 清々しく物悲しいラストだった。

予告『人は痛覚を持つ、痛みを感じることにより身を守る。心も痛覚を持つ…』

『痛みを感じろ、身体で、心で、全身で!』

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 何気に、今回からエンディングが変更されていました。ほほう。

人は痛みを持つ
 痛みが、異常を知らせ「自分を守る為の信号」であるなら、心の痛みを感じなくなるという事は
 自分の心の異常が、解らなくなっているという事
 だから「痛み」は必要なのだ

 そんな予告も気になりますが、スパッと終わったベトナム編も意外。

 オープニングでの「枯葉剤作戦」は、ただの象徴、黒男達とは直接関わらない事件なのか? 
 それとも、今後ヤブさんが…!?

 次回、第7話「苦痛なき革命 その1」



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