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Channel: GNO2及びGNO3 連邦 情報部 こっそり日記
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メッサーラ HGUC レビュー [Zガンダム 1/144]

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 28年を経て堂々の再キット化。直近のレビュー一覧はこちら。分類別レビュー目次はこちら。

クワトロ「あれはアムロでもない。違うタイプだ!」

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 HGUC 1/144 PMX-000 メッサーラ(機動戦士Zガンダム)のレビュー。
 2013年6月発売。

 シロッコ製作のハンドメイドMA。
 木星圏独特の「高重力環境対応機」ノウハウを活かし、怪物的な推力を誇る。
 更に戦闘用として、武装、モビルスーツへの可変機構を付与し、当時としては画期的な特性を有していた。

マスターグレード並みのサイズを誇る大型1/144キット

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 モノアイ部で約15cm、背部スラスターを立てると約22cm強にも達する大ボリュームを誇るキット。
 設定上「機体の四割を占める」背部パックが重いですが自立可能。

 ただ当然ですが、設定画風に足の爪を折り畳んだ場合は自立できません。

 なんだかんだで、当時の1/220キットよりも遥かにカッコよいスタイルと
 より高度な可変ギミックが実装された好キット。
 時代の流れを感じますね。

 可変MAという設定通りの巨漢っぷりは、それだけでHGUCラインナップを盛り上げてくれますね。

 不満がない訳じゃないですが、組み上げると「見た目以上に難しい機体なんだ」とよく解るのも面白く
 立体物の面白さを堪能させてもくれる異形のキットです。

■簡単な手入れ
 濃いパープルの部分をスミ入れ筆ペンの黒、それ以外をグレーでスミ入れ。
 モノアイレールをガンダムマーカーブラックで塗装(シールが無いと勘違いしたので)。
 額の角をガンダムマーカーゴールドで塗装。

「ガンダムMk-兇箸いε曚。えぇい、マイナーチェンジなくせに!」

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 MGサイズの箱に違わぬボリュームながら3000円で提供というファンサービス。
 パーツ割もHGUC水準で組み易いです。

 股関節はMG準拠のABS製大型軸可動となり、腕の基部などのグレーのFランナーはABS。
 手首、つま先、ツメなどの白いパーツは普通のプラです。

 組み立て時、唯一ネックと感じたのは額の「角を黄色いシールで覆う」作業で
 小さいシールを覆うように折りながら貼ると、後で浮いてきそうだったので、マーカー塗装しました。
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 更にアクションベース2、バンダイ製の市販1/144対応スタンドから流用した
 本格的な角度変更機能付きスタンドも付属。

 差し替えで保持力確保する段階変化タイプではなく、ネジ締めなので無段階に角度変更可能。
 軸の角度自体も変更可能。

「なに!?」「モビルアーマーか!?」

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 腕の基部をL字に折り曲げる機構は、基部ごと差し替えることで再現。手首も外す必要あり。
※ちなみに旧キットでは単に腕の向きを変えるだけでした。


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 腕の基部差し替え、手首外し、前腕装甲を一度外して差し替える必要あり。
 後はギミックによって各部がスライド変形し
 腕が見事にバーニアに収まります。

 差し替えパーツがロックも兼ねているので、変形後はキッチリ保持可能。
 バカでかい円錐と化すのは見物です。

 このままだと単なる大型戦闘機ですが、可変機構によってモビルスーツの行動も取れるのが設定上の強み。
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 顔周辺に注目。設定画と異なり「アゴ」を収納することは出来ません。

ビームサーベル、前腕クロー、ミサイル展開ギミックも再現

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 前腕はグレネードではなく可変クローとなっており、ボックスアートでも大々的に使用。
 キットでは差し替え再現で、ほぼ無可動。

 肩部は展開し、ミサイルハッチ解放ギミックも再現。

「落ちろカトンボ!」

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 脚部クローを展開して普通に自立させた場合。旧キットでも同様に展開していましたね。

 PC-132対応の左右サーベル用握り手、左右平手が付属。
 左右クローの差し替え展開パーツ、SB1ランナーのクリアイエロービームサーベルが付属。
 可変差し替え部品、専用スタンドが付属。

 逆シャア同等のPC-132ABCポリは、5が1個、1-3-7-11-12が2個、2が3個余ります。

■メッサーラ(MESSALA)
 HGUCナンバー157、2013年6月発売、定価3000円。
 新規金型。同時期、新規TVシリーズHGは未展開(直近は、同年4月フルグランサで終了したガンダムAGE)。

 劇中の出番は決して多くなく、大柄で、デザイン的にも完全新規必須かつ金型流用不可で採算が難しく
 見た目に「簡単だろう」と言われつつも難しい可変ギミックと可動の両立など
 難しい諸条件をクリアしたキット。

 しかもZ系アニメ企画が動いていない時期に立体化したという、ある意味非常にHGUCらしい一品で
 HGUC化待ちキットへの拍車と言う意味でも、是非お勧めしたいキットです。
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天才的な頭脳と操縦センスが生んだハンドメイド機

■メッサーラ
 型式番号:PMX-000、全高30.3m(頭頂高23m)、本体重量37.3t(全備重量89.1t)、ガンダリウム合金製。
 反応炉出力4.900kw、背部推進器推力96.000kg(総推力不明)。
 種別:可変モビルアーマー

 uc0087年、グリプス戦役で表舞台に立った木星圏生まれのモビルアーマー。
 木星圏とを往還する超大型輸送船「ジュピトリス」の船長、パプテマス・シロッコが船内で自作した。
 高重力下で発展したノウハウに加え、彼独自の開発理論が盛り込まれており
 当時として非常に刺激的な機体となった。

■高重力が生んだ怪物的推力
 最大の特徴は、地球の約2.4倍とも言われる高重力下での活動を前提とした莫大な推進力であり
 これを地球で発展していた「一撃離脱戦用モビルアーマー」に仕立て直すことで
 高機動戦闘に長じた兵器となった。

 加えて、地球圏から木星に「輸入」され発達した独特の作業用モビルスーツ・ノウハウを活用。
 シロッコは可変機構を採用する事で、その両方を一機で実現した。

 これにより、一年戦争期のモビルアーマー、例えばビグロ、ザクレロ、グラブロなどの敗因となった
 近接戦闘での対応力を補い、画期的とも言える戦闘能力を発揮したのである。

■収斂進化
 モビルアーマーにモビルスーツの器用さを持たせる
 或いは、モビルスーツにモビルアーマー級の直線推進能力を持たせる研究は地球圏でも模索されており
 アッシマー、ギャプランなどの大型機に結実しつつあった。

 更に、同様の技術をモビルスーツサイズに小型化する「Z計画」がアナハイムで進行中であり
 メッサーラは、まさに地球圏と木星圏のモビルスーツ開発における
 収斂進化とも呼ぶべき機体として現れたのである。

 もっとも木星圏対応のパワーを実現する為か、機体が大型化したことにより運動性能には難があり
 大出力を活かした直結型メガ粒子砲、ミサイルの攻撃力で補っているものの
 シロッコの納得いくレベルではなかったようだ。

■PMXシリーズ
 ともあれ、本機を手土産に地球圏に彗星の如く現れたパプテマス・シロッコは
 数々の新機軸の機体に参与、或いは手ずから開発を行い
 地球圏MSの怪物的進化に寄与する事となる。

 また、彼の実質的な最終作となったジ・O(神の意思、の意)でも
 メッサーラとは大きく異なるアプローチながら、やはり推進力に着眼した設計がなされていた。

 モビルスーツを「搭乗者の意志を体現するマシン」と考えた場合
 搭乗者の意志、目指すポイントに即座に移動する「機動力」は機動兵器とって文字通り重要な性能であり
 天才的なパイロットでもあったシロッコは自身の乗機に対し
 その向上を最重視していたのかもしれない。

 異説では更にその発展型「タイタニア」を構想中だったともされているが
 シロッコはグリプス戦役において戦死し、彼の母船かつ開発拠点であったジュピトリスも轟沈した為
 その詳細は不明である。

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