淡々とした「戦争」を描く第9話。果たされぬ約束に、撃墜王は何を思う
主人公であるトキムネの成長、「味方」であるアランダスの快進撃のはずが、重い後味の第9話。
テレビ放映ロボットアニメとしては、異色なくらい淡々とした回。
インゲルミア視点でしたね。
アルジェヴォルン、TC一機の性能で戦況が左右されることはありません。問題ないかと。
■“開発元”の思惑とは?
アルジェヴォルンのデータを取らせつつ、商業的には「インゲルミアが勝つ」想定らしい。
中小企業的なイメージでしたが、結構な死の商人。
アルジェヴォルンのデータを取らせつつ、商業的には「インゲルミアが勝つ」想定らしい。
中小企業的なイメージでしたが、結構な死の商人。
■空を切る約束
いよいよ勝利を目前にしたインゲルミア軍は、アランダスの守りを突破すべく部隊を集結させる。
しかし、奇襲をかけるべく、急激に兵を集結させていた彼らは
逆に奇襲を受けた際、あまりに脆かった。
いよいよ勝利を目前にしたインゲルミア軍は、アランダスの守りを突破すべく部隊を集結させる。
しかし、奇襲をかけるべく、急激に兵を集結させていた彼らは
逆に奇襲を受けた際、あまりに脆かった。
特にパイロットを先んじて失ったTC隊は脆く、インゲルミア指揮官は自ら乗り込み、殿を務める。
帰らぬ人となった指揮官
コンラッド少佐と再会を誓っていたリヒトフォーフェンは、独り、彼の死を悼む。
コンラッド少佐と再会を誓っていたリヒトフォーフェンは、独り、彼の死を悼む。
■昇進おめでとう
トキムネが破竹の快進撃をする一方、結果的に、彼の成長を手助けしてしまった撃墜王は旧友と会う。
コンラッド・ダニエルズ少佐。
トキムネが破竹の快進撃をする一方、結果的に、彼の成長を手助けしてしまった撃墜王は旧友と会う。
コンラッド・ダニエルズ少佐。
良いんだよ、余計なものは背負いたくない。
リヒト「少尉」と同期の桜。
元TC乗りとして、着実に出世を重ねるコンラッド。
元TC乗りとして、着実に出世を重ねるコンラッド。
ですがリヒトは出世を蹴り、現場であり続けようとしているようです。
![イメージ 4]()
アルジェヴォルンにしてやられたリヒトを見舞い、わざわざ現れたコンラッド。
勝利目前とされたインゲルミアですが……
『勝利を前にした兵士は命を惜しみ、矛先を惜しむってのは真理だな』
アルジェヴォルンにしてやられたリヒトを見舞い、わざわざ現れたコンラッド。
勝利目前とされたインゲルミアですが……
アランダスがさっさと降伏しちまえば、お目にかからず済むんだがなぁ。
■切り札は最後まで
同期の桜、リヒトとコンラッドは軽く馬鹿をやりあいながら、次なる戦地へと赴く。
アランダスへの大規模侵攻作戦、その先端「ゾンデ」に赴くのだ。
同期の桜、リヒトとコンラッドは軽く馬鹿をやりあいながら、次なる戦地へと赴く。
アランダスへの大規模侵攻作戦、その先端「ゾンデ」に赴くのだ。
先に行って待っているぞ?
再会を誓い、休暇中のリヒト、そして「祝杯」を残して出撃するコンラッド。
あまりにも死亡フラグ。
濃厚すぎる……。
あまりにも死亡フラグ。
濃厚すぎる……。
しかし「生きて帰る」という約束は、本来、こうやって生きて帰る為に交わすものなのですよね。
![イメージ 7]()
せっかくの現場主義な上官ですが、ホルムス中佐、積極的面従腹背。
『前時代の遺物さ、“その手で戦争をコントロールできる”と信じこんでる』
『カビの生えた様な権威主義で何ができる――――!』
せっかくの現場主義な上官ですが、ホルムス中佐、積極的面従腹背。
■宿願
さっそくアルジェヴォルンの開発元を突き止めた准将。
でも、ただの民間企業。
さっそくアルジェヴォルンの開発元を突き止めた准将。
でも、ただの民間企業。
問題なのは、何故その程度の情報を、情報部が隠そうとしているか。
自らのルートで情報収集に務める准将
ですが、“准将が現政権の支持者である事”が気に入らないのでしょうか? ホルムス中佐は悪い顔。
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会話からすると、噂の「アルジェヴォルン開発元(自称)」の上層部。
ですが、“准将が現政権の支持者である事”が気に入らないのでしょうか? ホルムス中佐は悪い顔。
『TC一機の性能で戦況が左右されることはありません。問題ないかと』
会話からすると、噂の「アルジェヴォルン開発元(自称)」の上層部。
■活躍は不要
一方、前回出てきた「ベルハルス」をアランダスに借りている国、ウィルドリベルド。
つまりアランダスに軍需物資を売っている国。
ここに「会社」がある。
一方、前回出てきた「ベルハルス」をアランダスに借りている国、ウィルドリベルド。
つまりアランダスに軍需物資を売っている国。
ここに「会社」がある。
アルジェヴォルンの開発元は、同機が活躍し「アランダスを勝たせる」のは不本意らしい。
だが、TC一機の影響はそんなに無い
と報告され、安堵。
と報告され、安堵。
■奇襲
コンラッド少佐が言っていた、インゲルミア軍の侵攻作戦を突き止めたアランダス。
サモンジ隊に、大隊と砲兵隊が合流
先んじて強襲をかける!
コンラッド少佐が言っていた、インゲルミア軍の侵攻作戦を突き止めたアランダス。
サモンジ隊に、大隊と砲兵隊が合流
先んじて強襲をかける!
奇襲を“行うつもりで”集結中だったインゲルミア軍は、見る間に総崩れに。
目となるパトロール隊を先に潰されたインゲルミアは
なす術もなく、砲火の的に。
なす術もなく、砲火の的に。
中でも巨大なトレイルクリーガー隊は悲惨で、人が乗り込む前に、次々と的になっていった。
![イメージ 10]()
なおジェイミーは、出撃前にトキムネに同行するシーンのみ登場。
台詞がいっさい無いという悲劇!
ジェイミー、台詞なし!
なおジェイミーは、出撃前にトキムネに同行するシーンのみ登場。
台詞がいっさい無いという悲劇!
単なる「頼れる手段」と見ているのか、それとも、やっぱり「関係者」なのか?
■アルジェポイントの悲劇
そういえば、隊長と「トキムネの姉ちゃん」が参加した実験部隊
彼らが体験したという「悲劇」
そういえば、隊長と「トキムネの姉ちゃん」が参加した実験部隊
彼らが体験したという「悲劇」
それらが起きたベルハルスを、今、所有しているのは「アルジェヴォルンの開発元がある国」なのですよね。
![イメージ 15]()
サモンジの隊に誘い出されたインゲルミア軍は、待ち伏せていた彼らにより次々と壊滅。
サモンジ隊による容赦ないゲリラ戦術
サモンジの隊に誘い出されたインゲルミア軍は、待ち伏せていた彼らにより次々と壊滅。
囮と爆薬、視界の悪い場所での関節狙い
容赦ないサモンジ隊により、即応できた部隊も次々と無力化されてゆく。
容赦ないサモンジ隊により、即応できた部隊も次々と無力化されてゆく。
■気迫
浮き足立ったインゲルミアの攻撃をいなし、いよいよトレイル・クリーガーの制圧戦に入るサモンジ隊。
その一人、トキムネは一機の奇妙なTCに苦戦する。
浮き足立ったインゲルミアの攻撃をいなし、いよいよトレイル・クリーガーの制圧戦に入るサモンジ隊。
その一人、トキムネは一機の奇妙なTCに苦戦する。
切り札は最後まで取っておけってね―――!
前回のリヒトフォーフェンと比べれば
あくまで普通のTC。
あくまで普通のTC。
■約束、果たされず
パイロットをやられたインゲルミアは、昔とった杵柄、敢えて指揮官コンラッドが乗り込んでいた。
もちろん、そんな事情などトキムネには解らない。
知らないまま倒した。
パイロットをやられたインゲルミアは、昔とった杵柄、敢えて指揮官コンラッドが乗り込んでいた。
もちろん、そんな事情などトキムネには解らない。
知らないまま倒した。
だが「祝杯」を約束した友を失い、リヒトフォーフェンは怒りに燃える。
今まで機体に振り回されっぱなしだったトキムネが成長。
しかしその結果、敵国に恐れられる存在となり、敵国視点で話が展開する。印象的なシナリオ。
![イメージ 21]()
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決して「強い」とは言えない、死に物狂いの敵に恐怖したトキムネ。その教訓はどう得るのでしょうか。
しかしその結果、敵国に恐れられる存在となり、敵国視点で話が展開する。印象的なシナリオ。
次回、またもシビアな展開か。ジェイミーの出番は!?
決して「強い」とは言えない、死に物狂いの敵に恐怖したトキムネ。その教訓はどう得るのでしょうか。
■憎まれるトキムネ
今回はトラブルもなく、敵の警備隊を先んじて潰し、順調に「敵」を倒してゆく第8独立部隊。
順当な勝利、でも、どことなく後味の悪い話。
今回はトラブルもなく、敵の警備隊を先んじて潰し、順調に「敵」を倒してゆく第8独立部隊。
順当な勝利、でも、どことなく後味の悪い話。
ここで「戦争」を強調してきたアルジェヴォルン、ですが戦争を利用する商売人も動いている。
タイトルのスーパーロボットさに反し、シビアになってきましたね。
タイトルのスーパーロボットさに反し、シビアになってきましたね。
また「アルジェヴォルン開発元の不穏な動き」や
彼らとサモンジ隊長のつながりが垣間見え、何気に布石の多い話だった気もします。
彼らとサモンジ隊長のつながりが垣間見え、何気に布石の多い話だった気もします。
次回、第10話「不在の果て」