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Channel: GNO2及びGNO3 連邦 情報部 こっそり日記
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白暮のクロニクル 2巻 [ゆうきまさみ]

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雪村魁が「死ななくなる」までの物語。ココロもカラダも痛くなる第2集

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※画像右下隅クリックで拡大。

 少なくとも私は、こんな「痛そう」な物語はあまり好きではない。
 そのはずなのに……と思いつつ引き込まれた第2集。

 第2集は、心理的にも身体的にも「痛い目」に遭い続けた雪村魁の回想ストーリー。

■生き字引
 オキナガと呼ばれる長命種を中心に、とある年代モノの連続殺人事件を追いかけるミステリー。
 主役の相棒であるオキナガ、雪村魁がオキナガになった経緯
 太平洋戦争、沖縄戦線を中心に描かれました。

 彼は元々はただの人間で、死にかけたところを「オキナガ化」されて生き延びたタイプ。

 その為、異形となった自分自身への嫌悪感
 身の回りの人間との別離

 そして、ごく珍しい事例である「オキナガ化」を巡る過酷過ぎる人体実験…………。これはキツかった。

『おい、こんなところで死んでいると、本当に死ぬぞ』

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 第1集で雪村さんが「飲ませた」のも、本当は、彼女が生き返る可能性に賭けていた訳ですか……。

■彼が「羊殺し」を追いかけるワケ
 厚生省に設けられた、「オキナガ」部署に勤める伏木あかりは
 事務的な手続きでオキナガ達と顔を合わせるうちに、雪村魁たちの過去を知る人物と出会う。

 推定80歳の青年雪村魁、彼は太平洋戦争でオキナガ化されたのだという。

 同じく悪夢にうなされた魁は
 その頃に愛し合い、そしてオキナガ化によって引き離された幼馴染、棗が殺される夢を見る。
 幾度も幾度も、1955年に彼女が殺されてから、ずっと悪夢を見続けていた。

 棗を殺した「12年に1度現れるひつじ年の殺人者」を追うべく、魁は今日も決意を新たにする。

 そして彼自身は知らない事だが、新たに相棒となった伏木あかりは「棗の孫」であったのだった――――。

次巻予告!

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 普通の人間達が、俺達を嫌う為の口実になる

■7月末発売予定
 魁が口にした言葉は「誰かの思惑」をさしての事なのか?
 それとも、伏木の言葉に対し、ちょっとした「教育」を施している場面なのか?

 確か、第1集では「唐沢警部の部下」など
 何か組織だった者達が動いているようでしたが、彼らのことなのでしょうかね?

収録

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 太平洋時代。イヤミを言ってるだけかと思いきや、実は「隊長は先に逃げろ」と促していたらしい場面
 こういう人って素敵ですよね。

 ビッグコミックス「白暮のクロニクル 2巻」。ゆうきまさみ。
 週刊ビッグコミックスピリッツ連載、小学館発行。
 2014年4月発売。

 第2集「霧の中の輪舞<ロンド>」全11話と、巻末オマケ漫画&カバー下オマケイラストを収録。


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