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Channel: GNO2及びGNO3 連邦 情報部 こっそり日記
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『ヤング ブラック・ジャック 最終話』感想。本作らしい最終話、いい背中だった!:狂騒の季節(第12話)

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ラスト、盛大に端折ったが、本作らしい最終回だった。本作らしかった…

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 元々、一話の裏切りに驚かされて始まった本作、最終話もまた救わない結末でしたね。エリちゃん…。
 それでも手術し続け、「端折った」部分は原作にて!
 続刊中の作品だからね!

 ラスト、名を捨てた黒男の姿、ブラックジャックがカッコ良かった!

「治した結果」の話
 前回、百樹やカニを治した事が不幸を招いたように、せっかくの手術が無惨に終わる無念エンド
 でもだからこそ、屈しない黒男が際立つ。

 最後がナレーションでなく、「ブラック・ジャック」と表示されたのも心憎い!

学生運動は、東大安田講堂事件をピークに下火になっていった…

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 誰もが革命に浮かれる時代が終わり、残った者は先鋭化してゆく。

ブラック・ジャック
 黒男は、「初めて治療した」学生運動の少女、今上エリが意味深な手紙を残した事に
 彼女を心配し、消印のあった村へと向かう

 1969年、既に学生運動は小規模化、「武力革命」へと先鋭化したテロリスト予備軍となっていた。

 エリは「総括」と呼ばれる私刑で瀕死に。
 黒男は、不法医療で救うが、彼女は警官隊との鎮圧戦で命を落としてしまう。

 それでも他人を救わずには居られない男、狭 黒男はますます深みへと見も心も沈めてゆく事となる(完)

学生たち『―――警官だ! 逃げろーーー!』

黒男『エリ?』

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 2話時点では、大卒初任給・3万290円の時代に、3億の借金をしていた黒男。

学生運動の残滓
 時は過ぎ、1969年1月18日から1月19日に起きた、安田講堂事件をきっかけに学生運動は縮小
 より過激となった者の中に、黒男は「エリ」を見かける

 彼女、幼く見えたが学生闘士だったのか!

 エリを治療する黒男
 が、リーダーに「手術」を依頼され、断ったことから罵倒される!

 3話の頃と変わらない、闘士気取りの青年たちの罵倒!

 味方され当然という傲慢!

青山『あまり関わるな、あの男と我々じゃ、住む世界が違う』

『それに、我々にはやるべきことがある』

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 意外に青山さんが親身になっているのが印象的、同性の気安さもあってでしょうか。
 男女の意識差は今以上でしょうし

 それに、3話で罵倒され、唯一ショックを受けていたのが彼女。

 間違っているという自覚があった証拠でしょうから。 

舞子『へえ~、間くんがそこまでするなんて』

黒男『記念の患者だからな…、いや』

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 cv悠木碧さん、オーバーロードのクレマンティーヌとかも好きですが、素直なキャラにも合うんですよね。

出会いはいつも警察沙汰
 その頃、黒男はますます「手術代行」にのめり込み、荒稼ぎを繰り返していたようだが
 エリの手紙に予感を感じ、彼女を探す旅へ

 出会いも学生運動で、顔についた深い傷を治療したのがきっかけ。

 治療費は使い古しのネックレス
 その後も、自分や仲間の治療を頼み込んで来た。

 むしろ厄介で損な相手ですが、藪さんベトナム事件といい、見込んだ相手には情の深い黒男。

 このヒト、ホント旅慣れてますね。 

エリ『私だって、何かを成し遂げたい…!』

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 思えば、ヤブさんinベトナム事件といい、黒男のひたむきさは他人を感化する傾向があります
 自分だって頑張らないと、エリの場合はそれが裏目に

 勢力が減った運動闘士は過激化、武力革命を謳うテロリスト同然の存在に。

 減るほど結束は強まり、焦りが目標が大きくしてゆく。

黒男『彼女に何をした…、一体ここで何をしているんだ!』

リーダー『今上は“総括”を拒否し、革命行為に異議を唱えたんだ!』

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 が、山荘で黒男が見たのは、死にかけた今上エリの姿であった…!

共産主義化
 総括とは活動報告と反省、転じて「反省を促す」と称した、リンチ殺人事件をさす。
 成長の為の試練だ、と

 青山が標的になった際、今上エリは参加を拒否し、より苛烈な私刑に遭った。

 私刑の参加は共犯者意識
 それを断り、綱渡り状態の組織の和を、余計に乱した罪!

 周囲も、庇えば次は自分が標的ですから、余計に激しいリンチに……!

 今週もまた無惨帳!

リーダー『俺は、今上の死を無駄にしない為に!』

黒男『彼女は生きている!』

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 当然、病院に連れこめば疑われ、そこから山荘自体が警察に発見されると考えたのか
 彼らはエリを最低限の処置だけして放置

 既に「死んだもの」として扱う彼等に、黒男が食い下がる事に!

 最終回もまた無免許医療!

黒男『このまま彼女を死なせたら、お前らはただの殺人鬼だ!』

学生闘士『殺人……!?』

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 殺人と言われ、ビビった様子も印象的、怖くて庇えなかったけど「仲間」ではあるんです。
 彼らも普通、普通の人がこんな事をしてしまうという…
 余計に恐ろしい話。

 そのせいか、手伝うと決めたら献身的だったのが、妙に印象的です。

『山狩りだ! 警察が来る!』

黒男『撃つな! 発砲は止めろ、怪我人がいるんだぞ!』

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 予告で青山さんが叫んでのは、この場面だったのね…。 

その手術の結末も
 が、折悪しくなのか黒男の捜索が引き金となったか、警官隊が駆けつけた事で
 彼らの「革命」は終わりを告げる

 実を言うと、人の傷を縫ったのは、エリ、キミが初めてだったんだ――――

 エリは唯一の犠牲に。
 学生が発砲し、応戦した警官によって落命してしまう

 最初の患者で最初の報酬、だから特別だった。

 どこまでも業を背負う結末に。

警官隊、空気を読む

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 人を撃ったという彼ら自身の衝撃もあってでしょうが、様子を窺う姿が印象的。

黒男『放っておいてもその手の仕事はやってくる、そういう運命みたいで』

立入『―――随分と、闇を背負っちまったな…』

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 立入、闇の一因であるお前が言うなよ! お前だからかよ!

ヤング ブラックジャック
 幸い、黒男はあっさりと釈放されたのだったが、若くして幾つもの闇にぶち当たった結果
 黒男は悟りを開く

 もはや、こうした「手術」が回ってくるのは、自分の運命なのだと。

 最終回の悟り。
 断っても押し寄せ、救っても救えなかった学生時代。

 そして最終回でも全裸…!

 全裸から、ナレーションは「自分」を指すものへと変わり、アニメ版は終了へ。

『だが俺は、人を治す! 俺が生きる為に!』

『―――やがて俺は、間 黒男という名前を捨て、ブラック・ジャックとなった…』

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 原作者による、最終回らしいエンドカード!
 
学生運動に始まった物語
 だからこそ、アニメ版が「学生運動の終焉」で区切る、というのも上手い展開だと思った最終回
 最終回も不法医療、そして救えなかった…!

 一話の学生運動、二話の借金、三話の学生運動再びで最終回。

 原点回帰って感じでしたね
 もちろん、ヤブさんの出番がなかったのが残念だが!

 最後、生存したキャラがワンカットずつ入る、みたいなシーンが欲しかった気がするよ!



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