乱歩奇譚 Game of Laplace ♯11「白昼夢（完）」感想、それでも社会は回っている

社会は根深い。だから今は「皆でさ、適当に頑張っていこうよ」って思うのさ

『検視官が内通者だったなんて…、そりゃ尻尾をつかませないよね…』

カメラマン『彼らは、自分の意思で集まった

コバヤシ『自分で考え、生贄になることを決めたんだ……』

黒蜥蜴『いいわ！ お姉さんが協力してあげる……♪』

アケチ『死んでも頼むか。調子に乗るな、このメスブタ』

黒蜥蜴『あぁハン♪ 私のアケチ君だわぁ！！』

ナカムラ『オイ！？ マスコミ対応どうなってる、素遠しってどういうことだ！？』

レポーター『早く行かないと、子供たちが死んでしまいますよ！』

影男『ここは、ひきつけてあげよう』

『キミと私のライバル勝負は、まだ終わっていないからね―――』

影男『さて、人間はうつし世の影―――、キミなら照らし出せるのかな？』

ナカムラ『おい、時計塔に救助を回せ！ なぜ手間取ってる！』

担当刑事『＜すいません、無線が混線していて…＞』

アケチ『このバイク、どうしたんだ？』

ハシバ『路上の奴です！ これで僕も、前科者です―――』

シンパ『レポートしてください、ありのまま全てを、世に知らしめてください…』

ミナミ検視官『“何も出来ないより、ずっと良かった―――”』

ナミコシ『その想いが、これから人を動かすんだ』

ナミコシ『僕たちの死を以って、人々の心の中に、暗黒星という傷跡が残るんだ』

コバヤシ『みんな傷付くんですね？』

コバヤシ『（うん、これで良いんだ―――）』

コバヤシ『（うん、これで良いんだ―――二人は仲直りできる）』

『（ボクにしては、最期になかなか良い考えだったんじゃないかな？）』

アケチ『ハシバぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！！』

ハシバ『親友が死のうとしてんだ、見捨てるもんか、死なせるもんか！』

アケチ『―――なぁ、教えろ。何故あそこまで必死になれる』

ハシバ『俺、（大財閥）ハシバの家の子じゃないですか？』

ナカムラ『みんなでさ、適当に頑張っていこうよ』

こうして、長い白昼夢は終わった。