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Channel: GNO2及びGNO3 連邦 情報部 こっそり日記
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ジェノアスカスタム HG レビュー [ガンダムAGE 1144]

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「白き狼」ウルフ・エニアクル用にチューンナップされたカスタム機

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 HG 1/144 RGE-B790CW ジェノアスカスタム(機動戦士ガンダムAGE)のキットレビュー。
 2011年10月キットを原型に、同年11月発売。

 A.G.115年代の連邦軍カスタム機。
 元はモビルスポーツ・レーサーだった高速戦闘のエース「白き狼」ウルフ・エニアクルの専用機である。
 ムクレド・マッドーナによるカスタム化により、高い機動性を有した。

「連邦の許可を受けた施設以外でのカスタム化は違法ですよね?」

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 第一期オープニング、AGE-1とジェノアスを追い抜いていくシーンが印象的な白いカスタムモビルスーツ。
 ほぼ約13cm(角まで含めた全高は約14cm)と標準的なサイズながら
 どこか低頭身な印象。

 実質一話のみで役目を終えるという、多分バンダイもびっくりの扱いを受けたウルフさん最初の専用機。
 ただウルフさんが人気を博した為か、或いは「白とグレーのツートン」という成型色が
 改造、塗装ベースにピッタリだったのか意外と「減り」は早く
 原型ジェノアスよりも人気だった印象。

 第一世代放映期に購入し、2012年1月頃に組み立てたものですが、当時も今もイカす野郎。
 設定画はのっぺりした印象ですが、キットは適度に鋭くなっています。

■手入れ
 全体をグレーのスミ入れふでペンでスミ入れ。
 頭部パーツ(工程2、C-11)内側と、肩スラスターの中、銃口部をガンダムマーカー先細黒で黒塗り。

「……アレだ。貸せッ!」

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 とっさにAGE-1の「ドッズライフル」をもぎ取り、隕石を打ち抜いて目晦ましをするウルフ。
 印象的なシーンですが、もちろん本キットには付属しません。

 本シーンにより「ジェノアス系列でもドッズライフルを扱いうる」と実証された為
 以降、何故彼らがドッズライフルを要求しないのか、ずっと心に引っかかり続ける事にもなりました。
※タイタスやスパローになればAGE-1には不要になりますし。

「特徴」とも呼べる銃剣スプレーガン

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 通常型よりも大柄なビームスプレーガンB。
 実は「オープニングでは普通のスプレーガン装備」なので、持っていたのは多分5話「魔少年」のみ。
 同話でも使っていません。

 銃剣部は取り外して大型ヒートナイフとして使用可能。

 AGEシリーズでは珍しい「上から差し込むだけ」で保持するタイプなのでやや外れやすいですが
 手首を動かす余地があるので、ポーズをつけやすいのが魅力。

ジェノアス系共通武装、ヒートスティック

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 シールド裏に保持される近接・赤熱武器ヒートスティック。
 有効範囲の狭さから、あくまで補助的な、近接戦よりも射撃戦を重視した機体と察せられます。
 実際、盾にすっぽり収まるくらい小さいので邪魔になりません。
 劇中ではラーガン・ドレイス機が活用。

 第一期終盤から一般向けビームサーベルが登場した為、ウルフ機も一応サーベル刀身が付属します。
 もちろん劇中では使用せず。

唯一のメイン回で使用した模擬戦機器「マーカーショット」

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 軽い電磁ショック効果付きのペイント弾を発射する、模擬戦用のマーカー・ショット(塗料銃)。
 破壊効果はないものの、AGE-1に対しても「パイロットへの電磁ショック」が可能。
 ある意味、通常兵装よりも有効。

 劇中ではカーキ色でしたが、ランナーの都合上グレーで再現。

派生キットながら、余りパーツ無し

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 ランナー数三枚+αのシンプルな構成だけに、元キットの部品を余さず成立しているのが結構スゴい。
 切り替えが設計段階でよく考慮されている事が窺えます。

 また、ジェノアスからの変更点は、そのまま「ジェノアスOカスタム」の変更点とも共通しており
 キット化への配慮が見られますが、残念ながら製品化ならず。
 それだけジェノアスが芳しくなかったのか?

■付属品
 標準の左右握り手のみで、平手や穴無し握り手は付属せず。
 専用スプレーガン、マーカーショット、SB6規格クリアピンクビームサーベル付属。
 PC-001ポリキャップは、7が1個、8が2個、9が3個余り。
 専用マーキングシール付属。

 とにかく出番が少なかった機体。
 また味方の専用カラー機+連邦系+隊長仕様といった点が収斂し
 ガンダムUC、ユニコーンガンダム(UM)に似た雰囲気になってしまったのがある意味でネック。

 ただ、ウルフ=狼というモチーフ、味方という立ち位置を考えると、他の色も選びにくいですし
 かなり遡った考慮が必要だったのかもしれません。
※蒼い狼とか変ですし。

 また、白き狼の呼び名は、初代ガンダムMSVの「白狼」を連想させ
 AGEは初代の数百年後である、という誤解(少なくとも公式見解ではありません)が広がる一端にも。
 ああもうホントガンダムってのはややこしいなあ!
 だがそこがいい。

■ジェノアスカスタム<GENOACE CUSTOM>
 HG ガンダムAGEナンバー04、2011年11月発売、定価1200円。
 同3_ジェノアス(同年10月)のバリエーション品。原型同時期の新規金型HGUCは130番ジェスタ。

 頭部・肩・背部・武器などが変更され、専用マーキングシールも追加。
 オープニングにも登場し、AG化もされるなど、視聴者側としても注目機体と考えられただけに
 意外な扱いに「アレ、これで出番終わり?」と思った人は多いはず。
 後にラーガンが乗り換えるという説もありましたね。

 その後、傍目には完全な色変え品にしか見えないジェノアス兇制式機となり
 初登場時は2対1でも善戦するなど、カムバックを果たしましたが
 以降はやっぱり「味方量産機」でした。

 でも外伝漫画「追憶のシド」ではジェノ兇活躍してますよ! してますってば!


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 その設計はジェノアス兇法∋斗佑蛤欧Gエグゼスへ受け継がれた。

後に「標準仕様」に採用される事となる、主力汎用機の違法カスタム機

 型式番号:RGE-B790CW、全高18.2m、重量42.0t。
 連邦軍、ウルフ・エニアクル専用機。

 RGE-B790ジェノアスのカスタム型。
 ウルフがプロレーサーだった頃からの付き合いである民間技師、ムクレド・マッドーナによる改修型。
 プロが認めるだけに技量は高く、違法改造を承知で依頼する者は多いという。

 事実、攻撃力・防御力を評価しない「模擬戦闘」においては
 操縦技量差を存分に活かし、的確な位置移動によりガンダムAGE-1をも圧倒する戦いぶりを見せた。
 UEの強行偵察機「ガフラン」に対しても直線推力に大きく見劣りせず
 高機動型の名に相応しい性能を見せる。

 勿論、戦争技術を一旦廃絶した連邦軍の技術水準に基く機体であり
 攻撃力と防御力が決定的に不足しており、UEに対抗できるだけの戦闘能力には達していなかった。

 直線推力においても、巡航性能に特化したガフランを引き離すには至らず
 集中砲火によって多大なダメージを負わされている。

■RGE-B790、CW仕様
 高速戦闘に適した高推力仕様であり、電子系も向上している。
 更に、ウルフの操縦を前提に操縦難度を切り捨て、スペックを最大限に活用している。

 一説によれば、ウルフ用チューンでは「アクセル一踏みで大出力が引き出せる」よう改められており
 機体スペックを存分に活かせる反面、主機にかかる負担が大きく
 扱いを誤れば自爆の可能性すらあるという。

 後のGエグゼス、Gバウンサーと言ったウルフ専用機群にも引き継がれた仕様は
 MSレーサー時代から、常に死と隣り合わせの生活を送ってきたウルフらしい調整と言えるだろう。

 軍の備品のはずだが、後にGエグゼス購入に際してムクレド・マッドーナに払い下げられており
 その後の運用については語られていない。

■標準機ジェノアス
 本仕様は違法だとする指摘もあるが、その性能は折り紙つきであり、連邦軍も後に標準仕様に採用した。
 後の主力機、ジェノアス兇箸粒梓僂料蟷呂修琉戮任△襦

 ただし装甲材や武装は改められ、外観こそ似ているものの実質的な戦闘能力は比較にならない。
 一方、操縦難度は一般向けに改められている。

 とはいえ、再調整によってウルフ機並みの操縦難度と相応の性能を引き出す事も可能なのか
 後年、ラーガン・ドレイス少佐のように「Gバウンサー」の改修機に対してすら
 互角以上に渡り合えた猛者も居たようだ。

 攻撃力と防御力の不足から、大戦初期の時点で「旧式」の烙印を押されたジェノアスであったが
 扱い次第では、まだまだ性能を引き出す余地があったのかもしれない。

 だとすれば、ウルフカスタムはその皮切りとも呼べる機体だったのではないだろうか。

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