ナルさんの現実講座。水戸黄門展開! からの、アルスラーンを襲う厳しい現実
殿下の言動が、あまりに純真無垢で、ずっとハラハラしっぱなしでモヤモヤした気持ちが残る回。
これで本当に良かったのか、解り合える可能性はなかったのか
奴隷達は、あの後どうなったのか……。
正義とは、太陽ではなく星のようなものかもしれません。数限りなくあり、互いに光を打ち消しあいます
■「田舎者」の悲劇
多分、城主が「王都は、奴隷が原因で落ちた」事を気にしていれば状況は違ったのでしょう。
が、時代背景を思えば仕方ないのか。
多分、城主が「王都は、奴隷が原因で落ちた」事を気にしていれば状況は違ったのでしょう。
が、時代背景を思えば仕方ないのか。
■大道を歩め
殿下は、ナルサスの教育に「自身の政治理念を確立、公表する」事が仲間を集める道だと考え
逃げ込んだ城塞の主へ、「奴隷解放」の信念を語り
世迷言だと断じられてしまう。
殿下は、ナルサスの教育に「自身の政治理念を確立、公表する」事が仲間を集める道だと考え
逃げ込んだ城塞の主へ、「奴隷解放」の信念を語り
世迷言だと断じられてしまう。
城主は、殿下がナルサスに毒されたと考え、彼を排除し自身が「王の父」になろうと謀った。
が、王の父として国政を牛耳ろうという邪心を見抜かれ
手向かった末、ダリューンに討たれる。
手向かった末、ダリューンに討たれる。
また殿下は、さっそく彼の奴隷達を解放して「殺されかける」ことで、現実を知った。
正しいと思う事でも「正しい」とは限らない
だが、この結末を予測し、なおアルスラーンが理想を貫くと信じたナルサスに応え、殿下は答えを探し続ける。
だが、この結末を予測し、なおアルスラーンが理想を貫くと信じたナルサスに応え、殿下は答えを探し続ける。
次回、第十一章「ペシャワールへの道」
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天才ならではの、遠大な教育を施すナル師匠。
ナルサス『その為には、正しき政治を行うとお示しになる事です』
『失礼ながら。王者たる者は、策略や武勇を誇るものべきありません……』
天才ならではの、遠大な教育を施すナル師匠。
■王者たれ
両親の生存を知り焦る殿下に、ナルサスは直接的な打開策を説かず、その精神的成長を促す。
彼は、強さも策略も部下に任せよという。
両親の生存を知り焦る殿下に、ナルサスは直接的な打開策を説かず、その精神的成長を促す。
彼は、強さも策略も部下に任せよという。
まずは、殿下の目指されるものを明らかになさいませ。
王者とは「示す者」。
そして、正しき政治理念を考え、現行政治の悪とは何かを考えよ、という。
そして、正しき政治理念を考え、現行政治の悪とは何かを考えよ、という。
周囲に「自分達の行く末」を説けてこそ、仲間を募れる!
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そんなアルスラーン一行、場面が変わったら500ものルシタニア兵に追われている絶望的状況!
幸い、今は風上に向かって走っている事から
弓矢の心配は無かったが―――
ギーヴ『追っ手の数は?』
ナルサス『五百騎といったところか?』
そんなアルスラーン一行、場面が変わったら500ものルシタニア兵に追われている絶望的状況!
幸い、今は風上に向かって走っている事から
弓矢の心配は無かったが―――
■カシャーン城塞の主
が、実は一行は「味方の城塞」に向かって走っており、地の利を生かした迎撃が行われ
たかが500のルシタニア騎兵隊、総崩れに。
が、実は一行は「味方の城塞」に向かって走っており、地の利を生かした迎撃が行われ
たかが500のルシタニア騎兵隊、総崩れに。
一行は城塞の主に出迎えられ、華美な歓待を受ける。
これがサブタイの城塞。
そして、パルスの「一般的城主」の姿なのか。
そして、パルスの「一般的城主」の姿なのか。
いかにも奸臣ですが、自分が「匿っている側」で相手は幼い王子、そりゃあねぇ……。
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意外な言葉だったらしく、思わず噴出す殿下かわいい。
ホディール城主『時に殿下? 私には娘がおります――――』
『歳は13、もし殿下の傍に仕えさせ頂けるなら』
意外な言葉だったらしく、思わず噴出す殿下かわいい。
■転がり込んだ「幸運」
また、僅かな共しか連れず偉ぶらない、そんなアルスラーン殿下に気を大きくしたのか
城主は、自身の娘を仕えさせて欲しいと口にする
要は嫁がせたいのだ。
また、僅かな共しか連れず偉ぶらない、そんなアルスラーン殿下に気を大きくしたのか
城主は、自身の娘を仕えさせて欲しいと口にする
要は嫁がせたいのだ。
前後しますが、城主の望みは「王の外戚、父となって権力にありつく」こと。
パルスの逆転勝利を疑っていない
むしろ、今回の件を、チャンスと見てさえいる節のある人物。
むしろ、今回の件を、チャンスと見てさえいる節のある人物。
楽観的かもしれません。
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しかしそれ以上に楽観的な殿下は、王都以上に「奴隷を大量に従える城主」に、奴隷解放を告げた。
悪癖を正す事で、味方を集められるはずだと信じ
いきなり「答え」を告げる殿下
ホディール城主『殿下は、どうなさるおつもりですか?』
殿下『私は志を明かし援軍を集める――――、まず、奴隷を解放する!』
しかしそれ以上に楽観的な殿下は、王都以上に「奴隷を大量に従える城主」に、奴隷解放を告げた。
悪癖を正す事で、味方を集められるはずだと信じ
いきなり「答え」を告げる殿下
むろん、城主は口では褒め称えたのだったが、彼が不本意なのは明らかだった。
■ホディールの狙い
食後、殿下はナルサスらと引き離されるが、彼も「城主の狙いは“王の父となる”事」だと推察し
ひとまず危険は無いと黙認する
食後、殿下はナルサスらと引き離されるが、彼も「城主の狙いは“王の父となる”事」だと推察し
ひとまず危険は無いと黙認する
では殿下、どうか私の申し上げた事を熟考なさいますよう……
果たして、殿下は独りでホディールに接触を受け
二つの条件を提示された
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弱った殿下は、バレずにダリューンらと相談をするべく、城壁伝いに歩いて部屋を移動……!
危ない! いらんところで「殿下死亡、アルスラーン戦記・完」
って、なるところだった!
二つの条件を提示された
ダリューン『バルコニーを渡ってくるなど……ッ!』
弱った殿下は、バレずにダリューンらと相談をするべく、城壁伝いに歩いて部屋を移動……!
危ない! いらんところで「殿下死亡、アルスラーン戦記・完」
って、なるところだった!
そしてダリューン、心配の仕方がギャグ漫画だ!
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奴隷解放とか止めなさいなと言われたと聞き、ムッとするエラムさん。
殿下『全く、彼は何を考えているのか…、その娘とやらに会った事も無いのに』
一同『『『『――――ん?』』』』
奴隷解放とか止めなさいなと言われたと聞き、ムッとするエラムさん。
■行動開始!
条件は、「娘を妃にする」「奴隷解放は止める」の二つで、ナルサスは城主がすぐ行動すると推察
ギーヴとエラムに、策と手配を頼む。
条件は、「娘を妃にする」「奴隷解放は止める」の二つで、ナルサスは城主がすぐ行動すると推察
ギーヴとエラムに、策と手配を頼む。
ジンが、窓から足を出せと囁いておる……!
メッセンジャーのギーヴさん、こちらも危うく死にかける事案。
まったく、無駄にキラキラするから!
まったく、無駄にキラキラするから!
しかし「ジン(精霊)」の宣告って、意外にマジっぽい?
魔術が実在するんでしょうか。
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また、ヴァフリーズ翁が「殿下個人に忠誠を」と願った意味を、ダリューンはつらつらと考えるが
視聴者的には、銀仮面が“簒奪された先王の遺児”と思う為
むしろ、意外な発想……。
ダリューン『殿下が、先王オスロエスの遺児という事はあるまいな…?』
ナルサス『―――殿下のご誕生時期から、その可能性は無い』
また、ヴァフリーズ翁が「殿下個人に忠誠を」と願った意味を、ダリューンはつらつらと考えるが
視聴者的には、銀仮面が“簒奪された先王の遺児”と思う為
むしろ、意外な発想……。
いずれにせよ殿下は、「本来は王位争いに不利な立場」だと、ヴァフリーズ翁は知っていた?
あの人、かなり事情を知ってたようですが……。
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※エラム君が一晩足らずでやってくれました。
城主『アルスラーン殿下、お休みのところを……、!?』
『殿下、ダリューンら“害となる者共”をこれから始末いたします』
※エラム君が一晩足らずでやってくれました。
■守旧派の強行
やがて、「ナルサスの奴隷解放」を知っていた城主は、それを殿下が吹き込まれたと行動を開始
彼らを殺害し、自分が新たな部下となると言うが――――
やがて、「ナルサスの奴隷解放」を知っていた城主は、それを殿下が吹き込まれたと行動を開始
彼らを殺害し、自分が新たな部下となると言うが――――
ナルサスの悪口をお主は言い立てる…、だけどナルサスは騙し討ちなどしなかったぞ!
彼らへの信頼を言い切る殿下
ダリューンらも応え、城から出ようと動く。
ダリューンらも応え、城から出ようと動く。
また、ナルサスの策で「弓の弦」に細工が施されており――――。
■ええい上様とて構わぬ!
一方的に、弓矢で城主を狙える王子一行に、城主は「全ての明かりをひっくり返す」よう指示!
数に勝る以上、暗がりで乱戦に持ち込もうとする
一方的に、弓矢で城主を狙える王子一行に、城主は「全ての明かりをひっくり返す」よう指示!
数に勝る以上、暗がりで乱戦に持ち込もうとする
王太子を捕らえよ!
おお、完全に水戸黄門になってきたぞ!
この城主ノリノリだ!
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明かりを落せば、敵弓兵は無力化できる……、そう思っていた頃が私にもありました。
この城主ノリノリだ!
ダリューン『ホディール! 問罪天使の前に出て、生前の罪を告白するがいい!』
『自分は裏切ってはならぬものを、全て裏切りましたとなッ!』
明かりを落せば、敵弓兵は無力化できる……、そう思っていた頃が私にもありました。
■閻魔様のお裁き
が、乱戦にあって狭く暗い状況は、むしろアルスラーン一行の助けとなってしまった。
戦慣れせぬ田舎軍隊は、敵の強さに思わず怯み――――
が、乱戦にあって狭く暗い状況は、むしろアルスラーン一行の助けとなってしまった。
戦慣れせぬ田舎軍隊は、敵の強さに思わず怯み――――
お前達の主君は死んだ! これ以上、死者の為に戦うのか!
狭い中、城主はあっさり間合いを詰められ、一騎当千のダリューンに切り捨てられる羽目に……!
部下らは戦意を失う。
部下らは戦意を失う。
もう戦っても、意味が無いのは解っているのだ。
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だが、むしろ素朴な奴隷たちは「主を殺された」という事にこそ激昂、殿下を殺そうとする!
部下の自由民と真逆に、純粋な忠誠心で怒る!
殿下『さあ行くがいい、お前達はもう自由なのだからっ!!』
奴隷たち『殺したというのか……?』
だが、むしろ素朴な奴隷たちは「主を殺された」という事にこそ激昂、殿下を殺そうとする!
部下の自由民と真逆に、純粋な忠誠心で怒る!
なんだと!? ご主人さまの仇だーーーーー!
殿下は危うく死に掛け、現実を知る。
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結局、不満があっても「現状変更」は難しいという事。
殿下『ナルサス、お主はこうなる事が解っていたのか……?』
ナルサス『はい…。先にそう申し上げても、殿下は納得なさらないでしょう』
結局、不満があっても「現状変更」は難しいという事。
■理想と現実を知って
実は、五年前に「奴隷解放」したナルサスも、その後、奴隷達が望んで奴隷に戻ったと知った。
机上の正しさ、善意は現実に勝てなかった。
実は、五年前に「奴隷解放」したナルサスも、その後、奴隷達が望んで奴隷に戻ったと知った。
机上の正しさ、善意は現実に勝てなかった。
正義とは、太陽ではなく星のようなものかもしれません。数限りなくあり、互いに光を打ち消しあいます
正しさとは唯一ではない。
だが、殿下が「正しくあろう」とする姿を、ナルサスは気に入っていた。
だが、殿下が「正しくあろう」とする姿を、ナルサスは気に入っていた。
彼は現実を見せた上で、なお「大道」を歩むよう諭す――――。
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※約一名、いつでも抜けてやると思ってる人が混ざってます。
『(この頼もしい五人が、いつまで自分についてきてくれるのだろうか)』
『(彼らが愛想を尽かす前に、立派な君主とならなければ!)』
※約一名、いつでも抜けてやると思ってる人が混ざってます。
■そして少年は王を目指す
ナルサスの行いは、殿下が「現実」を知ってなお屈しない、理想を目指し続けると信じた上。
その信頼に、アルスラーンは一刻も早く応えねば
そう自身を鼓舞する。
ナルサスの行いは、殿下が「現実」を知ってなお屈しない、理想を目指し続けると信じた上。
その信頼に、アルスラーンは一刻も早く応えねば
そう自身を鼓舞する。
目指すはペシャワール城塞、二人の万騎長が詰めている城塞だ……!
忠臣が詰める重要な城塞。
王都陥落前、彼らが「援軍」と頼みにしていた、相当な戦力が駐留する要塞と思われます。
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その城塞では、アルスラーンの「祖父王」の代から仕える老将がボヤく。
あの頃、死んでいたほうがマシだったと。
王都陥落前、彼らが「援軍」と頼みにしていた、相当な戦力が駐留する要塞と思われます。
老将バフマン『ヴァフリーズ殿…、何故こんなとんでもなく重い置き土産を』
『ワシのような無能者に残しておかれたのだ……』
その城塞では、アルスラーンの「祖父王」の代から仕える老将がボヤく。
あの頃、死んでいたほうがマシだったと。
同じ頃からの友、大将軍ヴァフリーズは、彼に「とんでもなく重い真実」を遺したらしい。
殿下と銀仮面ヒルメスの真実か?
いずれにせよ、自身を無能と嘲弄する老将軍、これは間違いなく有能だ…!
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大今良時さん、先頃、作者の意向通りスッパリ完結した話題作「聲の形」の作者さん。
いずれにせよ、自身を無能と嘲弄する老将軍、これは間違いなく有能だ…!
予告『ギーヴはボヤいた、三組に分かれるならファランギースの共が良かった』
大今良時さん、先頃、作者の意向通りスッパリ完結した話題作「聲の形」の作者さん。
■守旧派を切り捨て、得たものは?
次回、やはり「万騎長が残ったペシャワール要塞」への道程となるらしく、到着が今期の山場か。
その要塞には、先々王から仕えていたという老将軍が待ち
ヴァフ翁から託された真実が……。
次回、やはり「万騎長が残ったペシャワール要塞」への道程となるらしく、到着が今期の山場か。
その要塞には、先々王から仕えていたという老将軍が待ち
ヴァフ翁から託された真実が……。
今回は、欲にかられ、「殿下に現実を教える教材」に使われてしまった哀れな城主の話。
仲間への信頼
理想に揺るがない殿下が清々しい
ですが、世界観的には、むしろ「普通よりマシな城主だった」らしいのが切ない…。
理想に揺るがない殿下が清々しい
ですが、世界観的には、むしろ「普通よりマシな城主だった」らしいのが切ない…。
公然と歯向かった以上、ルシタニアに滅ぼされますよね、このお城……。
次回、第十一章「ペシャワールへの道」
ルシタニアにも騒乱!
ルシタニアにも騒乱!
■関連観想記事
第一章「エクバターナの栄華」
第二章「十四歳、初陣」
第三章「黒衣の騎士」
第四章「厭世の軍師」
第五章「王都炎上 ~前編~」
第六章「王都炎上 ~後編~」
第七章「美女たちと野獣たち」
第八章「裏切りの英雄」
第九章「仮面の下」
第一章「エクバターナの栄華」
第二章「十四歳、初陣」
第三章「黒衣の騎士」
第四章「厭世の軍師」
第五章「王都炎上 ~前編~」
第六章「王都炎上 ~後編~」
第七章「美女たちと野獣たち」
第八章「裏切りの英雄」
第九章「仮面の下」