Quantcast
Channel: GNO2及びGNO3 連邦 情報部 こっそり日記
Viewing all articles
Browse latest Browse all 5115

アルスラーン戦記 第八章「裏切りの英雄」感想、“お主の命令は聞けぬ!”

$
0
0

あまりに不運…、だが英雄らしい意地だった! カーラーン戦死回!

イメージ 24

イメージ 1

 地形と暗さ、“アルスラーンには相当数の部下が居る”、という誤解を利用した見事な奇襲だった!
 対しカーラーンも、なんとも誇り高く、優しい男だったと私は思う!
 敢えて「俺を恨め」と言える男は好きだ!

 知らぬがお主の為だ…、このカーラーンを醜悪な裏切り者と信じて死んでゆくが良い、呪われた子よ!

『うむ…、確かに五万なら一人で何とか』
 ダリューンの天然ボケも、なんとも良い荒川節であったわ!(多分)
 ダメだ、この最強戦士ってば!

 銀さんの正体も王子と判明、伏線に納得する正体

ギーブ『私をどうかお供に…、聞いておられますかファランギース殿?』

イメージ 4

 すっかり三枚目が定着したギーさん。

英雄、忠義に散る
 ナルサスの撒いた二重の嘘に欺かれたカーラーンは、アルスラーンと残存軍の合流を阻むべく
 急ぎ北へ向かい、ナルサスの罠にハマりこむ。

 暗い中、アルスラーンらの強襲を受けたカーラーンの軍勢は“敵の罠に嵌った”と、急ぎ後退を開始!

 前々王の遺児“銀仮面ヒルメス”への忠義で、独り突出したカーラーンは
 ダリューンとの一騎打ちの末、不慮の事故で死亡。

 王の生存を知った一行は、ファランギースとギーヴを仲間に加え、王都エクバターナに情報収集へ向かう。 

 次回、第九章「仮面の下」

ファランギース『私の神殿は、アルスラーン殿下の御名で寄進されたもの』

『―――どうせ、厄介払いであろう』

イメージ 2

イメージ 3

 彼らは、カーラーン隊を見つけ、後をつける事にする

居場所を求めて
 実は、ファランギースの属するミスラ神殿は、殿下誕生の折、祝いに寄進を受けていたらしい。
 彼に危機あらば、武芸に優れたものが救援に向かう
 と、こういう取り決めがあった。

 が、自分のような武芸学芸に優れた絶世の美女は疎まれているからだろうと、彼女は独り決める。

 なんという俺様主義……。
 ともあれ、殿下の部下になってみようというのが行動原理。

 その彼女に惚れた三枚目・ギーヴも加わり、彼らはアルスラーン殿下の下へ向かう。

ファランギース『赤ん坊には、人の声は聞こえても、その意味は解らぬ』

『おぬしもそれと同じじゃ、風にのるジンの囁きは聞こえまい』

イメージ 5

 道中、ファランギースは“ジン(精霊)”に伺いを立て、一応ギーヴを信頼する事にした。
 とりあえず、彼が『ルシタニア嫌い』だと納得。

 ギーヴいわく、彼は金髪美女以外、美女と認めぬような輩だと。

 ルシタニアの価値観の狭さ
 それを、彼なりの言葉で表現するのがまた面白いですね。さすがギーさん。

荷物持ちの男『(王子一行は)南でさあ! これって褒美もらえる情報だろ?』

カーラーン『――――痴れ者め、その手にのるかッ!』

イメージ 6

イメージ 7

 テロップ「裏切りの万騎長」。

裏の裏のそのまた中身
 一方、カーラーンは『殿下から逃げてきた』という男と出くわすが、これを斬り捨ててしまう。
 ナルサスが、自分をハメようとしていると踏んだのだ。

 なまじ頭の切れる者ほど、卓の上でよく踊ってくれる……

 だが実は、それもナルサスの策。
 敢えて嘘の情報を流し、自分達が北へ向かったと思わせる策だった。

 そうと知らず、『男のウソ』を見破った時点で、カーラーンは正解を掴んだと誤解。

 北へと軍を進めてしまう。

カーラーン『ペシャワールには、キシュワードとバフマンがいる!』

イメージ 8

 第五章「王都炎上 ~前編~」に出てきた万騎長ですね

急ぐべき理由
 何より、北にはナルサスの旧領があり、しかもその先には友軍が待っているのだ。
 カーラーンは、彼がそれを誤魔化そうとしていると誤解
 急いで軍を動かしてしまう。

 また、彼の部下は殿下の部下は数百人単位でいると、当然の誤解を抱いていたのだった。

ファランギース『私を疑わないのか?』

ナルサス『敵なら、大声を上げて俺の所在を知らせるだろう?』

イメージ 9

 一方、策の成功にほくそ笑んでいたナルサスは、ファランギースに襲われまもなく和解。
 その理由、まったく明快!
 ナイスである。

 そして、おぬしらを入れて五人になった

 さらっとギーヴも勘定に入れる辺り、ちゃっかりしていらっしゃる。

エラム『殿下、剣一本では心もとないでしょう、良い弓です、お使い下さい』

殿下『私がこれを使ったら、エラムの武器がなくなってしまう!』

イメージ 10

 また、この期に『やらねばならぬ』と覚悟を見せた殿下に、エラムが弓矢を貸すエピソードも。
 共に過ごし、エラムも彼を認めたのでしょうか?

 自身は、ロープに重石を付けた投擲武器「ボーラ」を用いた模様。

兵士『どこだ!?』『いたぞ! 崖の上!』

殿下『カーラーン! これ以上、罪なき者を殺める事、見過ごす訳にはいかぬ!』

イメージ 11

イメージ 12

イメージ 13

イメージ 14

イメージ 15

イメージ 16

イメージ 17

イメージ 18

イメージ 19

 辺りが暗く、見通しが全く利かないのが最大のミソ。

王太子、立つ!
 やがて発動したナルサスの策とは、まずアルスラーンが自ら囮となる荒業だった。
 無論、カーラーン隊は逸るも、崖の上に立つ殿下は遠い

 しかし目当ての子供が、僅か一騎でいるのだから、カーラーン隊が逸らないワケがない!

 急な崖を、我先に突撃するカーラーン隊
 結果、彼らは頭上に集中

 その隙を狙い、ナルサス・ギーヴ・ファランギースが次々と仕掛け、敵は混乱に陥っていく!

 何せ敵は王太子なのだから、多数に包囲されたと誤解したのだ。 

エラム『ダリューンだ! 万騎長ダリューンが突っ込んでくるぞ!』

兵士たち『ダリューン!?』『我々は、この地形に誘い込まれたんだ!?』

イメージ 20

 当然ながら、この狭い地形で敵に襲われた時点で、カーラーン隊は『誘い込まれた』と確信
 なら、相応の敵がいるに違いないと誤解し
 しかもダリューンが!

 なまじ元パルス兵の部隊だけに、ダリューンの勇名は効果覿面であった。

 騎馬隊は混乱し、我先に撤退を始める!

殿下『万騎長として、騎士として、誰にも後ろ指を指された事のないお主が』

『お主が、何故ルシタニアに膝を屈したのか!』

イメージ 21

イメージ 22

イメージ 23

イメージ 24

イメージ 25

 飛びくる矢を叩き落すカーラーン!

アンドラゴラスの呪われた子よ!
 が、『銀仮面王子』への忠義に燃えるカーラーンは、逃げる部下を押しのけ前線へ!
 対峙した殿下に、申し開きなく向きかえる!

 知らぬがお主の為だ…、このカーラーンを醜悪な裏切り者と信じて死んでゆくが良い、呪われた子よ!

 ただ俺が悪いと思えばいいと切りかかるカーラーンに
 割って入るダリューン!

 万騎長vs万騎士長!

 その戦いの中、カーラーンは『自軍』の立て直しは不可と悟るが――――。

ダリューン『逃げるか! 年端も行かぬ少年を相手にするだけが貴様の武勇か!』

カーラーン『青二才がッ!』

イメージ 26

 ここでダリューンの挑発に応じ、馬上の戦いに突入。
 彼の一撃を受け流し、勝利を確信するが―――

カーラーン『―――背中! 殺った!』

ダリューン『ふんッ!』

イメージ 27

イメージ 28

イメージ 29

イメージ 30

イメージ 31

イメージ 32

イメージ 33

イメージ 34

イメージ 35

イメージ 36

 ダリューンが、マントで隠していた“槍の石突(反対側)”の痛打を受け、雌雄は決し―――

最期の誇り
 落馬の際、カーラーンは不運にも折れた穂先が食い込み、致命傷を負ってしまった。
 裏切りの英雄は、あまりに呆気ない死を迎える。

 カーラーン! 死ぬな、死んではならん!!

 彼は、死の際でアルスラーンの人徳を認めるが、最期まで意地を張った。
 忠義と意地を貫き、往生する。

 お主の、命令は聞けぬ!

 ナルサスとダリューンは、王の生存と“正統の王”の出現のみ聞き出し、彼を見送る――――。

ダリューン『ここまで王を生かしているなれば、相応の理由があるはず!』

イメージ 37

 ここでダリューンが賢察を見せ、殿下も一安心。
 しかし、なぜ生かしているのか…?

 見たところ、ルシタニア側に気付いた様子はなく、銀仮面が個人的に監禁している様子。

 また彼は、王妃に関して執着している様子もありません……?

ナルサス『ルシタニア軍が30万いるとして、1人5万人片付ければ良い訳だ』

ダリューン『ムゥ…、確かに5万なら俺1人でなんとか………』

イメージ 42

 しかし、ギーヴは信用ならないが、戦力6割増しになったとおどけるナルサスに
 ダリューン、マジ顔で呟く。

 本当にやりそうだな、この男………

 ナルさんの適切なツッコミ。

アルスラーン『ファランギースに、頼みがあるっ!』

『カーラーンとその部下達の死に、弔いの歌を捧げてくれないか……?』

イメージ 38

イメージ 39

イメージ 40

イメージ 41

イメージ 1

イメージ 43

 朝陽の到来は、彼らの旅路を祝福するかのようであった

いざエクバターナへ!
 一方、カーラーンの手酷い言葉を受け、なお“何か事情があったはずだ”とアルスラーンは考え
 せめて弔いの歌を捧げてほしいと頼み込む。

 裏切り者に弔いとは…、ホント、甘っちょろい王子だな…。今の王宮にはロクなのがおらんな?

 感じ入る者、嘲笑する者。
 反応はそれぞれ。

 今後、『見直す』前振りを丁寧に立てるギーヴさん

 ともあれ彼らは“逃げる”のではなく、情報を求め王城へ――――!

銀仮面『アンドラゴラス…、俺の名はヒルメス。父はオスロエスだ』

『――――俺こそが、パルスの正統の王だッ!』

イメージ 45

※なお、笑い声を聞きつけたルシタニア兵に気付かれ、王は処刑されました(もちろんウソです)

復讐者ヒルメス
 一方、“正統なる王”ヒルメスは、王妃の奪い合いで謀殺されたと噂される先王
 現王の兄、オスロエスの息子だと正体を明かす

 彼は、十六年前、アンドラゴラスに焼き殺されかけたと叫ぶ――――。

 だが彼の去った後、王は独り笑い続けた。
 自身の罪に呆れてなのか、或いは『ヒルメスに誤解がある』のか……? おそらくは後者?

予告『ダリューンは戦慄した、相手の力量は巨大だった……』

イメージ 44

 佐藤友生氏、『妖怪のお医者さん』の作者で、進撃の巨人作者・諌山氏の師匠にあたる。

英雄、死す
 やはりカーラーンは忠誠がありすぎ、王位を兄から簒奪した現王を認められなかった、と。
 泥を被る覚悟を持った男は、やはりカッコいいと思う!

 逆に言えば、それだけ忠義がある男だったからこそ信頼されていたんでしょうね。

 二話で『彼に裏切られた』衝撃の意味
 それが改めて解る回だった、そう思えるエピソードでした。

 しかし王子たち、早くもエクバターナに向かうみたいですが、『EDの砂漠越え』は……?
 とりあえずエトワール君と再会できそう!
 しますよね?

 次回、第九章「仮面の下」



Viewing all articles
Browse latest Browse all 5115

Trending Articles